人気ブログランキング | 話題のタグを見る

アンティークジュエリーに纏わる情報とエピソード


by Infanta_ayan
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

腕時計

たまには、アンティーク・マニアor研究熱心な皆さんを「おお?」と言わせるネタをUPしないと、こんなマイナーブログに遊びに来ていただいてる皆さんに申し訳ない・・・・・と思いながら、久々にアンティーク関係の資料を引っ張り出して眺めてました。

けど、どれもこれもネタにするには、もう一捻り、もうひと調査必要なものばかり!
うーーーーん、これじゃつまらん・・・・と思っていたところ、ちょっと珍しい写真を見つけました。

これも、そのまんま紹介なので、捻りも調査もあったものじゃありませんが、珍しかったという一点で大目に見てくださいませ。(笑)


腕時計_b0017697_0242157.jpg

Elinor Glyn (1864-1943)   1903年撮影






腕時計_b0017697_0255642.jpg



腕時計が作られ始めた19世紀初頭、1903年に腕時計をどういう風に身に着けていたかということが良くわかる写真です。
普通にポートレイトを見ている限りでは、初めて腕時計をしている女性のものを見つけました。



Elinor Glynは、nee Sutberland (Sutberland家(貴族)の息女)で、当時ロマンス小説家としても成功し、1892年に、Clayton Luis Glyn と結婚しています。

・・・・と、そこまではいいのです。
問題はその先!わたくし、思わず目を見張りました。
当時、貴族階級ではごくごく普通のことだったので驚くには、まーーーーったく値しないのですが、彼女のLOVE AFFAIRSの相手の一人が、あのLord Curzonだというではないですかっ!!

わたしの旧HPからご覧になっている方は、聞き覚えがあるかもしれません。
Curzon卿というのは、その昔わたしがとあることから関心をもって、彼の紋章が知りたいと騒いでいたら、銀猫様がウェストミンスター寺院にお墓があるので紋章も見れるはず!とお教えくださったことがありました。

ですから、自分の知り合い同士が実は不倫をしていた!!ぐらいのインパクトがあったわけなのです。(苦笑)

ということで、おもむろに数年前気に入っていた「To MARRY AN ENGLISH LORD」という本を引っ張り出し、久々にLord CurzonとMary Leiterとの結婚の経緯を読み返してしまいました。

二人のエピソードの中で、特に興味深いのは、マリーがジョージ・カーズンと英国で出会った後、一旦アメリカに帰国する際に自分の身に付けていた真珠のネックレスを一粒取って、タイピンを作らせてプレゼントした・・・・・というくだりです。
それは、当時のアメリカの上流階級で相手に好意をもっていることを打明ける方法として、良く行われていたのですが、朴念仁のジョージ・カーズンはその意味をまったくわからずに、この二人が婚約するまでには世界中をすれ違って、数年の月日が掛かるのです。(笑)

この二人は、単なる利害関係を超えてお互いにかなり好意をもってたはず・・・・だったんだけど、Love Affairねえ・・・・・と思いながら、読み返してました。


腕時計の話から、大幅にズレてしまいました。(苦笑)
ええと、この写真で注目すべき点は1903年の、腕時計がでまわって極々初期の段階で、腕時計のフェイスを外側にしてつけている、という点だと思います。
「女性が腕時計を外側につけているのは女らしくない。」という理由で、フェイスを内側につけるようになったのが、時代によるものか、地域性なのか、パーソナリティの問題なのか・・・・に注目すると面白いかもしれません。
by infanta_ayan | 2007-07-16 01:22 | 研究テーマ